■結論 マルチ性能も出るようになった、ゲーム性能最強CPU
※本記事はAMD様からご提供いただいた製品の紹介記事となっております

ざっくり総評
構造改善によって、冷却性能が改善された。それによって、マルチ性能もしっかり出るようになった。Ryzen 7 7800X3Dと比べても、コア数を必要とする用途でゲーム性能が向上した。ただ、価格は現在も8万円程度でかなり高額。
FHD環境で低画質になった際に特に効果が大きく、eSports系タイトルを高フレームレートで遊びたい人には良いCPUの選択肢となる。
ただ、注意して欲しいのは「とにかくこのCPUを使えばFPSが10%向上する魔法のCPU!」という訳ではないので、採用する際にはRyzen 7 9700Xと価格を比べて「差額でグラボを強化できないか」も考慮した方が良い。

Ryzen 7 9800X3Dのスペック

スペック比較

※価格は動画制作時点のため、現在とは異なります。
Ryzen 7 9700XよりもTDPが高くなった代わりに、Base Clockが強化されている。ただし、3D V-Cacheを搭載する都合でBoost Clockは若干低くなってしまう。(発熱の関係)
その代わりキャッシュ搭載量は大幅強化されており、メモリへのアクセス頻度を減らすことが出来る。そのため、主にゲーム用途においては強い。
ZEN4のX3Dから構造が変化し、冷却性が改善
Ryzen 7000X3Dの構造

これまではCPUのCoreとCacheを搭載している「CCD」の上に追加のV-Vacheを積層していた。ただ、この構造の場合はCCDの冷却が上手く行かず、マルチ性能が引き出せなかった。
(Ryzen 7 7800X3Dの消費電力が低かったのは、これが原因でパワーを出す前に温度制限にかかっていたからだと思われる)
Ryzen 9000X3Dの構造

Ryzen 9000seriesの3D V-Cacheは真逆の構造になった。V-Cacheの上にCCDを積層するように変更された。これにより、CCDの冷却が改善されてマルチ性能が出せるようになった。
販売価格

2025年9月20日時点でのドスパラ通販価格は78,980円

Ryzen 7 9800X3Dの性能比較


3Dレンダリング性能
CineBench R23(3Dレンダリング性能)
Multi

◆消費電力

◆CPU温度

◆動作クロック

Single

◆動作クロック

Blender Benchmark(3Dレンダリング性能)

動画エンコード性能
AviUtl:FHD 9分の動画エンコード(H.264)

DaVinci Resolve:FHD 9分の動画エンコード(H.264)

ゲーム性能

APEX LEGENDS
最高設定

◆消費電力

低設定

CyberPunk 2077
ウルトラ設定


◆消費電力

低設定

自動OCにすると、発熱の関係かFPSが落ちた。そのまま使った方がいい。

Starfield
ウルトラ設定+FSR3フレーム生成


◆消費電力

低設定+FSR3フレーム生成


Horizon Forcdden West
最高設定

◆消費電力

低設定


Jedi Survivor
エピック設定


◆消費電力

低設定


ASSASSIN’S CREED VALHALLA
最高設定

◆消費電力

低設定

FORZA Horizon5
extreme設定

◆消費電力

低設定


Call of Duty : BLACK OPS 6
ウルトラ設定


◆消費電力

低設定


CyberPunk2077+CineBench R23(6スレッド処理)
コア数を必要とするCyberPunk2077を動かしながら、あえてCineBench R23で6スレッド処理を掛ける。これでゲーム性能にどれだけ影響するか確認する。
ウルトラ設定


◆消費電力


まとめ

他のRyzen 7と性能パラメータで比較
※コスパに関しては2024年11月時点の情報で作成されています


良い点
・マルチ性能が改善し、Ryzen 7 9700Xを上回る性能
・Ryzen 7 7800X3Dより高いクロックが出るようになり、ゲーム性能が若干強くなった
・特に多コアを使うゲームではRyzen 7 7800X3Dよりも高いFPSが出る
悪い点
・Ryzen 7 7800X3Dとあまり変わらないゲーム性能であることが多い
・最高設定では差が出ないゲームがある
・Ryzen 7 9700Xとの差額が3万円程度ある
・グラフィック優先の場合はグラボを強化した方が良い
どんな人にお勧めか
・とにかくゲーム性能で最強なCPUが欲しい人
・もうPCのスペックを詰めすぎてやることがなくなった人
・FHD 500Hzモニターなど、超ハイリフレッシュレートでeSports系のゲームをする人
・最低FPSを改善したい人
・タルコフなど、最適化不足のゲームをプレイする人
コメント
ブログ更新お疲れ様です💪✨
うーんゲーム性能強すぎ!!w
9000シリーズはマルチ性能と低発熱に振り切ったのでX3D化したら弱点を無くせるよねぇ〜ってのを実現してきてる。
ニーズに応えるいい製品群だったがために値段が高止まりなのは仕方ないのかもしれないですね…
あとは拡張性が欲しいところですねぇ…
がんばれAMD!!
電力でバチボコに殴るコアえもん、一昔前のAthlonみたいで嫌いではない
発売日当日、これは絶対手に入れると決めて
11時前からトイレにこもって購入した私としては
未だに高値安定してる現状にも、そりゃそうだよなあとしみじみ思う。
ま、前世代の7800X3Dが高値安定どころかプレミア価格になってたのもその流れに拍車をかけたと思いますが。
多コアこそ正義なCities: Skylines IIはともかく、大抵のゲームでゲームキングなのはZEN6の次世代が出るまでは安泰でしょうね。買って良かったCPU筆頭です。